皆様こんにちは。
岡山県倉敷市にて着付け塾を主宰しております古谷野貢(コヤノミツグ)です。
全国で衣裳方として各流派日本舞踊会を中心に活動する傍ら、現代の衣裳(振袖、婚礼衣裳、訪問着など)の着付師としても活動しております。
2023年からは「きつけ塾こやの」を主宰し、現場を飛び回りながら磨いた実践的な技術を、余す事なくお伝えしております。
花嫁の着付けを未経験から習得したい
「花嫁の着付けを教えてほしいです」
彼女から最初の連絡をいただいたのは、2025年の3月のことでした。
お話を伺ったところ、勤務先の会社がフォトブライダル事業を立ち上げるとのことで、そのオープン予定が今秋だといいます。
そのために「半年で花嫁着付けができるようにしてほしい」というご依頼でした。
私は「分かりました」とお答えしました。
ただ、着付けの経験を伺うと、
「初めてです!着付けはしたことありません」
と、着付け自体が未経験の方でした。
正直に言って、花嫁の着付けは、一般の着付け経験者であっても何ヶ月もかけてようやく形になる、とても難易度の高い技術です。
それを 全くの未経験から半年で…となると、かなりの挑戦となるのは間違いありません。
これは、私自身にとっても、新たな挑戦の幕開けとなりました。
花嫁の着付けと一般着付けの違い

花嫁の着付けは、一般的な振袖や訪問着の着付けとは大きく異なります。
補整の入れ方、襦袢の着せ方、掛下の着付け、帯結び、さらに懐剣、ハコセコ等の小物も多く、それぞれに高度な技術が求められます。
加えて、長時間崩れず、苦しくなく、かつ美しさを保つための工夫が随所に必要になります。
豪華さと安定性の両立が求められ、補整や紐の締め加減にも高い技術が要されるのです。
まさに「特別な日のための、特別な着付け」なのです。
2023.10.10
キモノの花嫁衣裳
皆様こんにちは。岡山県倉敷市にて着付け塾を主宰しております古谷野貢(コヤノミツグ)です。 全国で衣裳方として各流派日本舞踊会を中心に...
初めて腰紐を掴んだ日

彼女の初回の稽古は4月初旬。
彼女が初めて腰紐を握り、紐の締め方から一つひとつ丁寧にスタートしました。
限られた期間の中で技術を身体に叩き込むため、集中的に稽古日程を組み、短期間でできるだけ多くの回数を重ねました。
掛下の裾引きに苦戦
彼女が特に苦戦されたのは、掛下の着付けでした。
裾を引いて美しく着せる技術は特殊でとても難しいです。

ちなみに私の展開する日本舞踊専門着付け講座では『初級、中級、上級』のうち裾引きの着付けは”上級”の内容です。
そのため、多くの稽古を重ねると同時に、自宅でも大変努力されていたのだろうと思います。
次の稽古に来られた際の手つきを見れば、それは一目瞭然でした。
短期間のうちに、彼女は着実に花嫁着付けを身につけていかれました。
「やる」と決めた責任感
もちろん、未経験から花嫁着付けを習得するのは簡単なことではありません。
全体の流れを体に覚えさせる必要があります。

彼女は稽古のなかで、時に弱音を吐くこともありました。
しかし、不思議なことに、そこには逃げやあきらめの気配はまったくありませんでした。
むしろ「決めたらやる!」という覚悟と責任感が、彼女の背中からしっかり伝わってきたのです。
認定試験合格、そして——

7月を迎えるころには、彼女は「認定試験」を受けるレベルにまで達していました。
試験に挑戦するだけでもすごいことですが、彼女は一発合格されました。
その結果を受けて、私は本当に恐れ入りました。
試験後、彼女は私にこう言いました。
「やっとスタートラインに立てます」
本当に、その通りだと思います。
試験合格はゴールではなく、スタートライン。
ここからが、着付け師としての人生の始まりです。
着付け師としての第一歩

これから彼女は、お客様と一人ひとり向き合いながら、着付け師としてさまざまな経験を重ねていくことでしょう。
一生に一度の大切な瞬間を残すシーンでの着付け。
実際にその瞬間に携わることは、技術だけでなく、現場での柔軟な対応力も求められます。
そういった意味でも、彼女のように「自分の力でやり遂げたい」と本気で取り組んでこられた姿勢は、これからの大きな糧になるはずです。
ともに過ごした半年を振り返って

この半年間の歩みを見てきて、私自身もたくさんの学びをもらいました。
「初めてだから」「時間がないから」と諦めるのではなく、自分を信じて挑戦し続けた彼女の姿。
そして、その努力がかたちになった瞬間。
これからも、こうした真摯な学びを支える現場でありたいと、あらためて思いました
これから現場でたくさんのお客様と出会い、さまざまな経験を重ねていかれることでしょう。
花嫁にとっては、一生に一度の晴れ舞台。
そのかけがえのない瞬間を、美しく、心からの幸せで包む。そんな着付け師になっていただきたいと願っています。
2023.11.18
きつけ塾こやの
きつけ塾こやのでは日本舞踊専門着付け、花嫁衣装着付け、振袖着付け、留袖・附下着付け講座を初心者からプロ志望の方まで、個人のレベルに合わせて丁...
花嫁着付けの本質を学びたい方へ
現在ご活躍の花嫁着付師の皆様の中にも『きちんと理(ことわり)を理解した着付け』を展開されている方がどれだけいらっしゃるのか。
『???』のまま着付けされていらっしゃるのかな、、と感じる花嫁姿をよく見かけます。
室町時代に始まったとされる打掛姿は武家女性の正装でした。江戸時代より花嫁衣裳として大成されたと言われています。
武家装束の最高峰の衣裳と着付けなのです。
その”理”を理解して行った着付けは無垢な気品があり非常に清楚な姿です。
その本質をお伝えしてまいります。
お問い合わせください。
お気軽に公式ライン、又はお問い合わせフォームにてご相談ください。

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