皆様こんにちは。
岡山県倉敷市にて着付け塾を主宰しております古谷野貢(コヤノミツグ)です。
全国で衣裳方として各流派日本舞踊会を中心に活動する傍ら、現代の衣裳(振袖、婚礼衣裳、訪問着など)の着付師としても活動しております。
また、今年からは「きつけ塾こやの」を主宰し、現場を飛び回りながら磨いた実践的な技術を、余す事なくお伝えしております。
2023年も残すところあと2日ですね。
皆さんは年末年始をいかがお過ごしですか?
1月は着付け師として活動する私にとっては1年の一大イベント「成人式」がある時期です。なので、年末で仕事納め!というよりも・・・
「さて、今年もこの時期がやってきた!」という気持ちです。
今回はなんと特別に!
今まであまりまとめてお見せしたことのない、振袖の変わり帯結びをご紹介したいと思います。
振袖の帯と帯結び
振袖の帯は袋帯か丸帯が使用されます。
袋帯は表地と裏地を縫い合わせ、筒状=袋状になった帯のことです。豪華な刺繍や金糸や銀糸が使われている帯が多く、豪華なものが多く、フォーマルな場、礼装で締める帯となります。
丸帯と袋帯の違い
丸帯は舞妓さんや花嫁衣裳などに使われる帯です。袋帯との違いは裏にも模様も柄が入っているため袋帯よりも重いです。
袋帯は表地と裏地が別々に織られたものを両端をかがって1つの帯に仕上げるのに対し、丸帯は裏表の生地を1枚で織り、それを縦に二つ折りにして筒状にします(片端だけをかがって筒状になる)
そのため、重さはだいたい袋帯二本分ともいえます。
成人式でももちろん着用するのは問題はありませんが、袋帯に比べると帯結びの技術力が必要となります。
もし丸帯を成人式や前撮りで使う場合は事前に着付け師さんに伝えるようにしましょう。
2022.10.15
帯の種類
着物についてまわる「格」 フォーマルなキモノ、あるいは街着というようにきものには格式がありキモノに応じて帯を選ぶことにより格式の調和...
振袖の帯結び方
振袖の帯結びは実は数え切れないほどあります。というのも基本の形はありますが、お太鼓むすびなどの決まった形があるわけではありません。
華やさを演出するために着付け師の方が帯の柄や着物に合った結び方をします。
代表的なもので、よく聞く結び方は3つです。
文庫結び
文庫結びは、シンプルでありながらも上品な印象を与える帯結びの一つです。
結び目が小さくまとまり、振袖全体のバランスを美しく保ちます。特に格式高い場面で人気があり、袴姿や留袖にも相性が良いです。
立て矢結び
立て矢結びは、凛とした雰囲気を演出する帯結びの代表格です。
結び目が矢のように立ち上がり、品のある印象を醸し出します。振袖のシンプルなデザインや淡い色合いと相性が良いです。
ふくら雀
ふくら雀は、可愛らしさと華やかさを兼ね備えた帯結びです。結び目がふんわりと膨らんでいるため、振袖全体に愛らしい印象を与えます。
振袖のカラフルな柄や明るい色合いと相性が良く、若い世代にも人気があります。
2023.06.19
【女性の着物】格式と種類〜フォーマル・セミフォーマル・カジュアル〜
皆様こんにちは。着付師のコヤノミツグです。当ページへのご訪問ありがとうございます 全国で衣裳方として各流派日本舞踊会を中心に活動する...
【振袖の帯の結び方】変わり結びのご紹介
先ほど申し上げたように、帯結びの種類はとても多く、名前の付いていない創作も多いです。私自身も十数年間、毎年、成人式や前撮りの着付けをしておりますが、さまざまな結び方をしてきました。
また、着物や帯に合わせてだけでなく、着る方の身長や体型なども考慮した上で帯結びを決めています。
今回は私の今まで結んだ振袖の帯の変わり結びをご紹介します。
同じ帯でも結び方が変われば印象が変わります。ヒダを一つとってもそれは違ってきますので、是非着付けのおもしろさ、帯結びの奥深さを知っていただくきっかけになればと思います。
振袖変わり結び①『流星』
インパクト大の創作結びです。
出来上がりが大きくなりますので、身長の高い方にもオススメの結び方です。
振袖変わり結び②『桐襲』(ふくら雀の変化形)
こちらは振袖の帯結びの定番である「ふくら雀」の変化型で、非常に清楚な印象の結びです。
古典柄のキモノにオススメの結び方です。
振袖変わり結び③『春日』(ふくら雀の変化型)
こちらも定番の「ふくら雀」の変化型。
キリッと清楚な印象になる創作結びです。
振袖変わり結び④「立て矢結び」の変化形
こちらも振袖の帯結びの定番の一つ「立て矢結び」の変化形(オリジナルのため名前がございません)
中央の縦横につくる細かなヒダが、華やかさのポイントになる帯結びです。帯の端の柄がしっかり出るので、帯の柄にもよりますが。通常の立て矢結びより華やかさが際立ちました。
振袖変わり結び⑤ アゲハ蝶が舞うように
こちらも創作結びのため、正式な帯結びの名前はございません。
言うとすれば、蝶々をイメージした結び方です。
まるでアゲハ蝶が背中にとまったような創作結びとなりました。金糸の帯ですので、曲線を作ることで光の反射で豪華さを強調します。
振袖変わり結び⑥
こちらも創作帯結びの正式な名前はございません。
ひだを大きく、重ねるようにデザインしたのが特徴です。ヒダの取り方一つで様々な表現ができ、印象をガラッと変わります。
お気軽にご相談ください
成人式・前撮り以外にも婚礼、七五三のキモノの着付けも承っております。成人式は毎年早めにご予約が埋まってしまいますので、なるべく早くご相談いただければと思います。
お気軽に公式ライン、又はお問い合わせフォームにてご相談ください。
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